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学習指導要領の変化~つめこみ教育の見直しからゆとり教育へ
教科書に大きな影響を与える『学習指導要領』ですが、ここ30年で次のような変化がみられました。
1980年度実施
・・・それまでのつめこみ教育への反省から、戦後初めて教育内容が削減されました。
1992年度実施
・・・教育内容はさらに削減。生徒の個性を重視した指導が行われるようになりました。
2002年度実施
・・・「ゆとり」を重視し、教育内容はさらに厳選・削減されました。
完全週5日制の実施や、総合的な学習の時間の新設など。
1980年度に学習指導要領が改訂されるまでは、
たくさんの知識を身につけるつめこみ教育が行われていました。
地名や年号、漢字や数式を覚える、いわゆる"暗記型"です。
しかし暗記が得意、授業内容をスムーズに理解できる子どもたちばかりとは限りません。
授業についていけない子どもたちは"落ちこぼれ"と呼ばれるようになり、
それが原因で勉強に興味が持てなかったり、学校へ行くのが苦痛になるなど
つめこみ教育は、大きな社会問題にもなりました。
そこで教育内容の量が見直され2002年度には「ゆとり教育」がスタート。
まだ記憶に新しい「ゆとり教育」ですが、これはただ教育内容を減らすことが
目的ではなく、ひとつひとつの事柄をじっくりと理解して、基礎学力を
しっかりと身につけるということが目的でした。
教育内容が軽減され、時間的にも余裕が持てるはずの「ゆとり教育」ですが、
実施されるにしたがって子どもたちの学力低下が問題になってきました。
その原因は何だったのでしょう?
それは子どもたちひとりひとりの"やる気"の違いです。
すべての子どもたちが、じっくりと勉強に取り組み、
理解を深めることで新たに学ぶ意欲を持つことができたなら
「ゆとり教育」に警鐘が鳴らされることはなかったでしょう。
しかしやる気=積極的に学ぼうとする意欲が湧かなければ
"ただ教育内容が減っただけ"で「ゆとり教育」本来の目的は果たされないことになってしまいます。
これらを踏まえて小学校の『学習指導要領』が平成23年度改訂されました。
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